2025/06/03 14:19

こんにちは、市原農園です。

私たちがオリーブ栽培を始めたのは、ほんのちょびっと前のこと。場所は市原市の安須(あず)。この静かな土地で、なぜあえてオリーブを選び、栽培を始めたのか——今日はその理由を少しお話ししたいと思います。



■ なぜ「安須」だったのか?

まずは、素敵な地主さんが素敵な農地を素敵に貸してくださる状況にめぐりあったラッキーが最もな理由です。

その他というと、

安須という土地は、市原の中でも特に自然が残る場所です。小さな里山と段々畑、昔ながらの農地が点在し、都会の喧騒から離れた、どこか懐かしい風景が広がっています。

その環境が、実はオリーブ栽培にとても向いていることがわかってきました。温暖な気候、一日の寒暖差。これらの条件は、オリーブにとって理想的だったのです。

また、安須は「まだ知られていないポテンシャルを秘めた土地」だと私たちは感じています。観光地でも有名な農業地帯でもないからこそ、ゼロから地域とともに価値を育てていく——そんな農業ができる場所だと確信しました。


■ なぜ「オリーブ」だったのか?

オリーブという植物には、生命力と静かな力強さがあります。乾いた土地でも根を張り、時間をかけて実をつける。すぐに結果が出るわけではありませんが、丁寧に向き合えば、10年、20年先に大きな実りを返してくれる存在です。

今の日本の農業に必要なのは、こういう「未来に向けて根を張る作物」だと思っています。私たちは「収穫」だけでなく、「文化」や「時間の価値」も育てていきたい。その点で、オリーブはまさに私たちの思いにぴったりの植物でした。

そして何より、オリーブは「平和」の象徴でもあります。分断の多い時代だからこそ、土に根ざし、人と人をつなぐ存在でありたい。そんな願いも込めています。


■ 市原の風土とともに

オリーブは地中海の植物ですが、私たちは「日本の風土に合うオリーブ」を目指しています。
市原の四季、風、雨、土。
そのすべてをオリーブに取り込んでもらいながら、ここでしか味わえない実、香り、そしてオイルを育てていきたいと思っています。

安須で育つオリーブが、いずれ市原の新たな顔となり、多くの人の暮らしや記憶に残る存在になってくれることを願って——

これからも少しずつ、その歩みをこのブログでご紹介していきます。
どうぞお楽しみに。